【コルギ・メイクサロン経営|大倉理恵】資生堂で20年。大好きな職場を離れ、コルギの道を選んだ理由
名古屋市で、コルギ・メイクサロン「repos.nagoya(ルポナゴヤ)」を経営する大倉理恵さん。平均6回で卒業を目指す独自の施術で、根本改善の美容を届けています。
もともとは20年間、資生堂で美容部員として働き、メイクと美容に人生を懸けてきた大倉さん。しかし40代で自身のたるみに悩んだことをきっかけに、「本当にキレイになるには、土台から整える必要がある」と気づき、独立を決めました。
経営の苦しさや、大切な仲間との別れを経験しながらも、「出会った人が、一生キレイで健康で幸せでいてほしい」と走り続けてきた大倉さんのこれまでの歩みを伺いました。
20歳の骨格に戻す。大倉さんが届ける、根本改善の美容
――まずは、repos.nagoya(ルポナゴヤ)について教えてください。
たるみ・ほうれい線を改善する小顔コルギ専門店と、「誰でも美人度が上がるメイク」をコンセプトにしたパーソナルメイクを行っているサロンです。

――そもそも「コルギ」とは何でしょうか?
韓国発祥の伝統的な美容法です。皮膚だけではなく骨格から整えて、ズレてしまった骨格を本来の位置に戻すことで、根本的にお顔全体のたるみを解消します。
お客様の中心は30代・40代で、「年齢によるたるみが、もう自己流のケアではどうにもできない」と感じて来てくださる方が多いです。特に、フェイスラインのもたつきや、ほうれい線、お顔全体のゆるみですね。

――お客様のビフォーアフターを拝見しました。本当に別人みたいに変わっていて驚きました!
ありがとうございます。効果にはかなりこだわっているんです。特に、頬骨を上に引き上げて内側に締める施術を大事にしています。イメージとしては、「20歳の頃の骨格に戻していく」感覚ですね。
――えっ、それって何歳の方でも可能なんですか?
はい。骨格自体は年齢に関係なく整えていけるので、60代、70代のお客様でも変わります。むしろ、年齢を重ねている方のほうが変化が大きいんですよ。
あと、一般的にコルギって「痛い」というイメージを持たれることが多いんですけど、お客様からは「こんなに痛くないのに、こんなに変わるのが不思議です」と感動していただくことが多いです。

――何歳からでも変われるなんて、希望が湧いてきます。
そうですよね。もちろん20代の頃の顔のラインに戻るわけではないんですけど、ズレてしまった骨格を本来の位置に戻していくことで、お顔の印象は大きく変わるんですよ。
さらに、私のサロンでは「平均6回で卒業」なんです。「いつまで通えばいいんだろう」という不安がないので、お客様には安心して通っていただいています。
――パーソナルカラー診断やメイクサービスについても教えてください。
パーソナルカラー診断では、対面診断を通して「似合う色」をお伝えしています。自分に本当に似合うメイクの色や、服の色・素材・形が分かると、無駄な買い物が減るだけでなく、自分に自信が持てるようになります。
メイクサロンでは、「誰でも美人度が上がるメイク」をコンセプトに、お顔を分析しながら、その方に合ったメイクをお伝えしています。

――「お顔を分析する」というのは?
目や眉、輪郭など、お顔立ちは人によって全部違うんです。 実は、誰が見ても美人に見えやすいバランスというものがあるので、「アイラインはこの角度がいいですね」「アイシャドウはここまで入れた方が似合いますよ」など、その方のお顔立ちに合わせて細かく変えていきます。
よくYouTubeで「このメイクが流行りです」という動画を見かけますけど、全員に同じメイクが似合うわけではないんです。例えば、目が離れている方と近い方でも、似合うアイラインの引き方や重心の作り方は全然違います。
――かなり理論的なんですね。
そうですね。私のメイクサロンには、10代〜40代の方が、「普段、自分でメイクをしてるけど、本当に自分に似合っているのかな?」と感じて来てくださることも多いです。

――大倉さんは、交流会や勉強会も主宰していると聞きました。
はい。一人サロンオーナー向けの勉強会や、コルギの技術交流会、メイク・パーソナルカラーの勉強会などを開催しています。
メイクやファッションについて気軽に相談できる場も作りながら、技術だけではなく、「お客様にどう喜んでもらうか」といった考え方も含めて、お互いの知見を共有しながら高め合っています。

「好き」を仕事にして、努力で積み上げてきた20年
――大倉さんは、いつから美容に興味があったんですか?
高校生の頃です。メイクがきまらないと学校を休むくらい、本当にメイクが大好きでした。
中学生まではかなり勉強を頑張っていたんですけど、その頃に、自分の限界を感じてしまって。だから高校では、「好きなことを思いきりやろう!」という気持ちに切り替えたんです。ちょうどその頃、周りにメイクをバッチリしている子たちが多くて、「可愛いな、楽しそうだな」と思ったのが、メイクが好きになるきっかけでした。
――どんなメイクをしていたんですか?
完全にギャルメイクです(笑)。しかも、金髪でメッシュを入れていました。今思うと、当時から「自分の好きなことを、とことんやりたい」という気持ちがすごく強かったんだと思います。

「化粧品会社に入るなら、日本一の資生堂へ」
――そこから、どうして資生堂に入ろうと思ったんですか?
高校生のときに、お好み焼き屋さんでアルバイトをしていたんですけど、そこのオーナーさんが、知り合いからもらった基礎化粧品のサンプルをくれたんです。使ってみたら肌が変わって感動しました。そこから、化粧品会社に興味を持つようになりました。
そのときにオーナーさんから言われたのが「化粧品の仕事をするなら、日本で一番の資生堂に入りなさい」という言葉。資生堂の名前を知ったのはそのときが初めてでしたが、なぜか心が動いて。気づけばデパートの資生堂のお店に足を運び、「ここで働くには、どうしたらいいですか?」と尋ねていました。
そしたら、本社の電話番号を教えてくれて、電話したんですけど、「今は社員を募集していません」とあっさり断られました。でも、絶対に資生堂で働きたいと考えていたので、入社する方法をずっと探していました。
すると、その数カ月後、運良く契約社員の募集を発見したんです!無事に採用されて、18歳の頃に資生堂へ入社しました。
――入社後は、どんなお仕事をしていたんですか?
最初は美容部員として、イオンなどの大型量販店で、化粧品の接客販売をしました。私は資生堂が本当に大好きで、「自分が心から良いと思っているものを、お客様に届けられる」ことが、すごく幸せでしたね。
そして、月日が経つごとに、資生堂という会社の素晴らしさをどんどん知っていきました。研修のなかで成分や皮膚生理、解剖学、メイク技術まで学ぶほか、毎月新製品について勉強しました。社内試験があり不合格だと給料にも影響するような世界だったので、ずっと勉強し続けていました。

――かなりストイックな環境ですよね。
そうですね。でも、私はとても楽しかったです。メイクも化粧品も大好きでしたし、何より会社が大好きだったので、学んでいる時間は充実していました。
途中で正社員登用試験にも合格して、その後は後輩教育や店舗運営も任せていただくようになりました。売り上げが伸び悩んでいる店舗に入ることもあり、そのときは「絶対に結果を出したい!」という気持ちで仕事に取り組みました。
「生き方を決めろ」YouTube越しに受け取った、北原さんの言葉

――それほど大好きだった資生堂を、なぜ退社したのでしょうか。
きっかけは、コルギとの出会いでした。当時は資生堂の最高級ラインを使い、サプリも飲んでいたんですが、40代に入ってから、たるみが気になるようになってきて……。そんなときに、以前施術を体験したコルギを改めて受けたら効果を感じて、「これは良い美容法だ」と確信したんです。
コロナ禍で美容医療を始める人も増えていましたが、私はできれば自然な方法で改善したい気持ちが強かったんです。コルギを通して、「本当にキレイになるには、骨格や筋肉といった土台から整えることが大事なんだ」と気づいたんです。
そこから半年間かけて資格取得と開業準備を進めて、2022年3月に資生堂を退社し、5月にコルギサロンをオープンしました。
――スピード感がありますね!
実はその頃から、北原孝彦さんのYouTubeをずっと見ていたんです。動画でお話されていたことを、そのまま実践しました。例えば、Instagramではビフォーアフターをちゃんと載せる、お客様の声を発信する、想いを伝えるなどです。
――いろんな発信者がいるなかで、なぜ北原さんだったんでしょう?
不思議なんですけど、北原さんの言葉だけは、素直に入ってきたんですよね。他の方の発信だと、「ここはちょっと違うかも」と感じることもあったんですけど、北原さんのお話には全部納得できたので、本当にその通りにやっていました。
あと、北原さんが語る「生き方を決めろ」というメッセージがグサグサと刺さったんです。コルギに出会って感動したからこそ、「自分はこの道で生きていこう」と覚悟を決めました。そして、こんな大切なことを教えてくれた北原さんに、いつか絶対に会いに行こうと思ったんです。

お客さまの変化を、一緒に喜べる人がいる幸せ
――経営は、最初から順調だったんですか?
最初は、正直かなり厳しかったです……。資生堂時代の後輩だったAさんと二人で始めたんですけど、固定費は払えても、自分たちのお給料は全然出せない状況でした。
もともとAさんは3年の期限付きで運営に入ってくれていたんですが、腰を痛めてしまって、2年で辞めることになって。「一番お金がかかるのは人件費だから」と気遣ってくれたこともあり、私が経営者としてちゃんとお給料を払えなかったことが、申し訳なく情けなかったです。

――大倉さんにとって、Aさんは大きな存在だったんですね。
私が独立するときに「一緒にサロンをやろう」と声をかけたら、資生堂を辞めて来てくれたんです。本当に、大切な存在でした。だからこそ、Aさんが辞めたときは、起業してから一番辛かったですね。
もちろん、一人でサロンのすべてを担う大変さもあったんですけど、一番苦しかったのは、「あのお客様、キレイになって喜んでくれたね」と一緒に話せる人がいなくなったことでした。お客様がAさんのことを大好きになっていく姿を見るのも、私は嬉しかったんです。

――大倉さんにとって、「誰かと一緒に喜べること」は大きいんですね。
そうですね。私は一人で成功したいタイプではないんだと思います。お客様の変化を、「すごいね」「良かったね」と一緒に喜べる人がいることが、一番幸せなんです。
もちろん今も、お客様を幸せにできている感覚はあります。でも、一人だと届けられる範囲にも限界があります。
コルギやメイクを通して、外見だけでなく、自信や行動まで変わっていく方をたくさん見てきました。だからこそ、この技術を届けられる人が増えれば、その分、幸せになる人も増えていくと思うんです。だから今後は、お客様が喜んでくださる瞬間を一緒に喜べる、仲間を増やしていきたいと思っています。
北原孝彦アカデミーで見つけた、新しい挑戦のかたち

――大倉さんがUBM(※)に入ったきっかけを教えてください。
起業後、売上が少しずつ伸びていたものの、自分のなかでは「このままでは成長スピードが足りない」という焦りがあったんです。
50歳までには事業の土台をしっかり築きたいという思いがあり、2023年10月、42歳のときにUBMへ入りました。その後、2025年2月には北原孝彦アカデミー(※)(以下、アカデミー)にも参加しました。
※UBM(ビジネス行動管理大学):北原孝彦が代表を務めるビジネス塾。2020年に「北原の精神と時の部屋」として設立、2024年11月に現名称に改称。
※北原孝彦アカデミー:UBM(ビジネス行動管理大学)の学びをベースにしながら、北原孝彦のより近くで学ぶ区画。北原氏が直接指導にあたる。メンバーは経営スキルだけでなく、人としての在り方を学ぶ。
――実際に北原さんに会って、どうでしたか?
オーラに圧倒されました。すさまじいパワーがある方だなと感じました。
UBM合宿に参加するようになり、強く感じたのは「私、今まで何をしていたんだろう……」という気持ちです。YouTubeで北原さんの動画を見ているのと、実際にお会いして学ぶのとでは全然違いました。
例えば、予約の取り方一つでも、お客様への気遣いを優先しすぎて、隙間時間を作りすぎていたんですよね。結果的に、予約枠を最大化できていなかった。それをUBM講師である山本智大さんにも合宿で指摘していただいて、「確かに……」と納得しました。

――自分一人だと気づけないですよね。
本当にそうです。その後も、UBM講師の方々に相談させてもらい、事業はこんなに細かく改善できるんだと思いました。
山本さんには店舗運営や集客について、関直也さんには採用や雇用について、原和己さんには勉強会の作り方について、本当にたくさん教えていただいています。自分だけでは持てなかった視点をいただいていますね。
あと、北原さんの近くで学ぶようになってから、「生き方そのもの」を見直すようになりました。仕事だけ頑張っていてもダメで、家の環境や習慣など、すべてが全部つながっているんですよね。今は断捨離したり、家族とも話し合ったりしながら、少しずつ整えているところです。
――北原さんと直接関わって、考え方に変化はありましたか。
はい、大きく変わりました。それまでは、店舗を増やしたいとか、人を雇いたいとか、拡大することばかり考えていたんです。でも、北原さんから「誰の、どんなお役に立てるんですか?」と問われたときに、ハッとしたんです。
私はコルギもメイクも、自信を持って取り組んできました。お客様以外の同業者の方々にもお伝えできることがあるのではと思い、最近では勉強会や交流会を行っています。

出会った人が、一生キレイで幸せでいてほしい

――アカデミーを通じて、美容業界の仲間との出会いもありましたか。
はい。同じ名古屋在住の美肌サロン経営者・遠山諭美さんとは、今、一緒に勉強会も行っています。北原さんから学んでいる原理原則を、同じように一人サロンで頑張っている方たちに伝えていけたらいいよね、と話しているんです。
諭美さんは、「人の役に立ちたい」という想いが強い方です。私自身も刺激をいただいています。
北原さんがよく、「スキルだけでなく、同じ考え方を共有できる人とチームを作れ」とおっしゃるんですけど、本当にその通りだなって感じています。集客や技術ももちろん大事なんですけど、それ以上に、「お客さまに喜んでもらう想い」が土台にないと、長く続くサロンにはならないと思うんです。
私自身も、これからまた仲間を作っていきたいので、そのときは同じ想いでお客さまに向き合える人と、一緒にやっていけたら嬉しいですね。

――最後に、これからどんな未来を作っていきたいですか?
今後は、自分が培ってきた美容メソッドを、もっと広げていきたいと思っています。コルギの技術ライセンスを作って、根本改善ができる技術者を増やしていきたいですし、メイク講師としても、もっとたくさんの方に自分に似合う美しさを伝えていきたいです。
あと、私はやっぱり、自分が本当に良いと思ったものしかお客様に勧められないんです。だから今でも、資生堂を辞めた身で、しかも自分にはまったく得がないのに、サロンでは資生堂の化粧品を使い続けています。それほど心から信じられるものだけを、これからもお届けしていきたいんです。
私は、外見が変わることで、人生が変わると思っています。自信が持てるようになったり、人と会いたくなったり、行動できるようになったり。実際に、お客様がどんどん前向きに変わっていく姿を、たくさん見てきました。
これからも、美容を通して、出会った人が一生キレイで、健康で、幸せでいられるように、サポートしていきたいです。

取材を終えて
理恵さん(大倉さん)は「好き」をまっすぐ貫いてきた方。資生堂就職を目指して諦めずに入社したり、直感を信じてコルギの道へ進んだり。この決断力、本当にかっこいいです。辞めた今も、サロンで資生堂の化粧品を使い続けているというお話にもしびれました。
実はこの取材をきっかけに、数年ぶりに元ビジネスパートナーAさんと再会できたとご報告をいただきました。そこから新たな展開も生まれているのだそうです。嬉しいお知らせありがとうございました!
(記事制作:ひとひら企画/インタビュアー:渡辺まりこ、人生の軌跡グラフ制作:Emodea・相場綾香)
※掲載情報は2026年4月現在のものです。最新情報は公式サイト等をご確認ください。

