【骨格改善ピラティス講師|下川千里】産後の体型崩れで自信ゼロから「人はいつでも変われる!」を体現するまで

千葉県野田市を拠点に「骨格改善ピラティス」を教える下川千里さん。骨の位置を整えることで姿勢を改善し、見た目だけではなく慢性的な痛みの改善を目指す独自のアプローチで、生徒たちの体と心を変え続けています。

産後に体型が崩れたことをきっかけに、自信を失い、他責思考が強くなっていった時期。ピラティスとの出会いが、体だけでなく内面までも変えていきました。インストラクターの資格を取得し、公園の一角から始めたレッスン。今では自宅スタジオだけでなく、Change/meのピラティス講師として代官山のスタジオで開講しています。

「人はいつでも変われる」――Change/meのコンセプトを、誰よりも自分自身で体現してきた下川さんのストーリーを聞きました。

骨の位置が9割!骨が変わると、体も心も変わる

――まず下川さんのお仕事について聞かせてください。「骨格改善ピラティス」というのは、どのようなものですか?

体の根幹となる骨の位置を意識し、整えていくピラティスです。体の仕組みをきちんと理解したうえで動くことで、効果が戻りにくい体作りができるのが特徴です。骨や筋肉の動きをしっかりと捉えていただくため、たとえば骨の位置が分かるようなTシャツを見せながら「この骨が、こう動くんだよ」と説明し、体の仕組みを頭で理解してもらっています。

――骨の位置を整えると、具体的にどんなことが変わるんですか?

骨を正しい位置に動かすことで、筋肉の長さも正しくなっていくんです。すると、たるみが気になる部分が改善されたり、痛みが出にくくなったりします。

――筋肉の長さが変わる?

たとえば顎のたるみでも、ただお肉の問題じゃなく、骨の位置を整えることで気にならなくなることもあるんです。「骨の位置が9割」というイメージです。

――骨の位置が9割!骨を整えると、下川さんのような美しい体になっていくのですね。どのようなお悩みの方が相談に来ますか?

相談者の多くはご自身の体型に悩みを持っている方です。お腹は出てるし、背中は丸まっているし、二の腕はタプタプだし……と、「とにかく全身嫌い」と言われる方もいるんですね。ピラティスに出会う前は私もそうだったので、気持ちが分かります。

――ピラティスで、ダイエットできるのですか?

いえ。ダイエット目的の方はお断りしています。体重を落とすことはできないので、そこは最初に正直にお伝えしています。ただ、体重をキープしたまま見た目はすっきりします。くびれができたり、肩甲骨がきれいに見えたり、お尻がぐっと上がったり。骨を正しい位置に戻すことで、姿勢の改善と体型補正、そして慢性的な痛みの改善をめざすのが、私のレッスンです。

――痛みの改善というと、整体のイメージが強いです。

ピラティスはもともとリハビリから生まれたエクササイズです。最近は「ピラティス=リハビリ」という認識を持つ方も増えてきた印象で、腰痛や肩こりの改善をしたいという相談もあります。女性の月経トラブルが改善されたという声もよく聞きます。骨の位置が整うと内臓の位置も整って、巡りが良くなるからです。

――効果はどのくらいで実感できるんでしょうか?

体感としては、1回のレッスンでも「受けてよかった」と感じていただけます。見た目の変化を出すには最低3カ月、週1〜2回のペースで通っていただくのが理想です。

――レッスンの形態を教えてください

個別レッスンは60分で、二の腕が気になる、腰が痛いなど、その方のお悩みに合わせて集中的にアプローチします。グループレッスンは30分〜90分のクラス制で、ペースは希望に合わせて選べます。変化を早く実感したいなら月4回、自分のペースで習慣化を目指したいなら月2回、現状を保ちたいなら月1回がおすすめです。

Change/meのグループレッスンは、毎週金曜日13:00〜代官山のスタジオで開催しています。毎回テーマを決めているので、O脚改善、内もも引き締めなど、気になるテーマで単発参加もできますよ。

夢を追いかけ、さまざまな仕事にチャレンジ

――ここからは下川さんの人生について聞かせてください。高校卒業後はどんな生活を?

当時の目標は「お嫁さんになること」だったんです。だから進学はせず、とにかく早くお金を貯めようと、アルバイトを3つ掛け持ちしていました。ファストフード店とアパレルと深夜のファミレスです。

――「お嫁さんになること」が夢だったんですね。

私が幼い頃に両親が離婚していて、母の再婚相手である義理の父と気が合わず、家に居場所がない感じがずっとあって。だから早く結婚して家を出て、自分の居場所を作りたいと思っていたんです。

でも結局夢は叶わず、20歳で観光バスの添乗員として2年ほど働きました。その後は新潟県の湯沢町にあるスキー場でリゾートアルバイトしたことをきっかけに、現地の旅館に就職。その旅館のホスピタリティに感銘を受けて、ホテル業界に興味を持つようになっていきました。

――その後は、ホテル業界へ?

はい。ホテル業界の就職を目指して夜間の専門学校の入学を決意し、24歳で千葉に戻りました。生活費も学費も自分で出さなくてはいけない状況だったので、日中はホテルで働き、夜は学校、深夜はファストフード店で働くという生活。それが卒業まで2年間続きました。

――頑張っていたんですね。専門学校を卒業し、その後ホテルで働いたんですか?

いえ、ご縁があって房総半島の旅館に就職しました。そこの旅館もホスピタリティがすばらしく、一人ひとりに心を込めたサービスを提供できる環境に喜びを感じていました。でも、28歳でワーキングホリデーに行くことになります。

――えっ!なぜワーキングホリデーへ!?

高校時代から外国への憧れはあって、いつかは絶対行きたいと思っていました。でも、ワーキングホリデーのビザは30歳までしか出ないところが多いので、今しかない!と思って、ニュージーランドのビザを取得して旅立ちました。

――アクティブですね!

そうかもしれません(笑)29歳で帰国し、当時お付き合いしていた人と30歳で結婚しました。夫婦でお店を開く夢を思い描いて、パン屋で修業を始めました。昼間に私がカフェベーカリーをして、夜間は夫がお酒を出して。そんなお店を目指していたんです。

産後に自信ゼロ。女性として見てもらえていない辛さ

――結婚生活はいかがでしたか。

思い描いていたものと全然違いました。10代の頃、お嫁さんに憧れていた頃の私は、女は黙って男の人の斜め後ろにただついていく。家は完璧に片付いている。そんな理想像があったんです。でも現実的に、私はそんな生き方はできなかった。

それだけではなく、夫に女性として向き合ってもらえていないと感じる時期が続いて、自信がどんどんなくなっていきました。

――自信がなくなる……?

産後に体型が激変したんです。 自覚はあったのですが、夫から「お尻がでかくなったね」と言われて、そのストレートな言葉にすごく傷つきました。もっと女性として見てほしかったんです。当時は「私を見て!」という気持ちしかありませんでした。

結局夫とは上手くいかず、3年間の結婚生活に終止符を打ちました。 

――離婚後、どうなったんですか?

手に職をつけようと思って、保育士資格を取るために、保育補助として保育園でフルタイムで働き始めました。でも職場にうまく馴染めずに挫折して、34歳で実家に帰ることに。何か変わりたいなと思ったときに見つけたのが、ピラティスです。15歳から腰痛で悩んでいたこともあり、習ってみようかなと思いました。

ピラティスが骨格を、体型を、そして心を整えた

――ここでピラティスに出会うんですね。実際に体験してみてどうでしたか。

すぐに体の変化を感じて「これはすごい!」と楽しくなって夢中で続けました。そして半年経った頃には長年悩んでいた腰痛が出なくなり、アンダーバストが5cm細くなっていたんです。若い頃からコンプレックスだった「前ももの太さ」も、少しずつ変わっていきました。体が変わると、自信が生まれていくのを感じました。

――体が変わると、心も変わるんですね!

はい。ピラティスでは体を客観視することを大切にしています。鏡を見ながら動き、「頭で思っていた以上に動けていないな」と気づくことで、内面も見られるようになるんです。そこでようやく、元夫と上手くいかなかった原因は「相手に自分のことを分かってもらいたい気持ちが強かった」ということに気づきました。

――そこから、どのようにしてインストラクターの道に進むことになったのですか?

ピラティスを習い始めて半年で「もっと深く知りたい」という気持ちが抑えられなくなりました。それで、勢いでインストラクター資格を取りました。

その後、公園にレジャーシートを敷いてレッスンを始めたのが、私の指導者としての出発点です。

活動を続けていくなかで、カフェとコラボさせてもらったり、チラシを配ったり、新聞広告に載せたりすることで、少しずつお客様が広がっていきました。でもしばらくは自信がなくて、アフロのカツラをかぶってインストラクターをしていたんです。

――アフロですか!?

そうなんです。素の自分では人前に立つ自信がなくて……でも、アフロのカツラをかぶっていると別人になれる気がして、イベントのときもしばらくはアフロ姿でした。

でもあるときから、かぶらなくても大丈夫になっていました。体が変わって、少しずつ自分のことが好きになっていったのかもしれません。

北原さんは「元夫に似ている」。怖いけど飛び込んだ理由

――北原孝彦さんとの出会いについて教えてください。

ピラティスでの起業を意識し始めた36歳の頃、YouTubeで情報収集していたときに出会いました。ただ……最初の印象は「元夫に似てる」でした。

――え、それはどういう意味ですか?

救済企画で厳しく指導している動画を見て、そう思ったんです。印象的な動画は「あなたアンチですか?」です。理詰めで責めるところや、ズバッと言葉を刺しにいく感じが似ていて、最初はちょっと怖かったんです。でも見続けていたら、北原さんは最後に必ず愛がある。そこが元夫と全然違いました。そして「怖いけど気になる」から「怖いけど飛び込みたい」に変わっていきました。

2024年9月に入会して、翌月には弟子入りを希望しました。3年頑張ってうまくいかないならすっぱり辞めようと決意していたので、弟子入り以外は考えてなかったです。2025年11月には北原孝彦アカデミー(※)(以下、アカデミー)にも入りました。

※北原孝彦アカデミー:UBM(ビジネス行動管理大学)の学びをベースにしながら、北原孝彦のより近くで学ぶ区画。北原氏が直接指導にあたる。メンバーは経営スキルだけでなく、人としての在り方を学ぶ。

――アカデミーに入ろうと思ったのは、なぜですか?

自分の成長スピードを上げるために、北原さんのもっと近くで学ばせていただきたいと思ったからです。ウダウダしてる自分と決別したくて。北原さん以外から学ぶことを考えていないので、飛び込ませてもらいました。

――内面で変わったことはありましたか?

見える景色が全く変わりました。起業は、自分がどうなりたいかを考えないと進みません。「どんな人生にしたいか」という問いをたくさん考え、いろんな方とシェアするなかで、気づきが深まりました。そして、今まで全部人のせいにしていたことに気づけたのは大きかったですね。離婚の原因も、夫婦関係のすれ違いも、ずっと相手のせいだと思っていたんです。でも、自分が他責だったんだなと分かってきて。離婚して6年ほど経ち、ようやく最近、元夫の顔を見られるようになりました。

「人はいつでも変われる」。アフロをかぶって登壇したコンテスト


――大きな変化ですね。下川さんは以前から「Change/me」にも関わりがありますよね。

北原さんの会社のプロジェクト、ダイエットサプリ「Change/me」が発表されてすぐに注目していました。「人はいつでも変われる」というコンセプトに自分の人生と重なるものがあったんです。

その企画としてピラティス講師を募集していたので応募したんですけど、残念ながら落ちてしまいました。それでも何か関わりたくて、Change/me関連のイベントに通い始めました。

そこで出会ったのが、古瀬ハナさんです。

ハナさんはChange/meのファッション講師。たくさん人がいるイベントでも、皆さんに常に心を配っていて、誰も置いていかない心配りが素敵だなと感じました。慣れないイベント参加で萎縮していた私にも気さくに話しかけてくださって、その柔らかい雰囲気に一目惚れしちゃいました。その後、一方的に追っかけていきました(笑)。

――下川さんはChange/meコンテストにも出場したそうですね。

はい、Change/meの第1回コンテストに出場して、Change/me賞をいただきました。

実はこのとき、コンテストという大舞台に、アフロのカツラを持っていったんです。「過去の私なら自信がなくてカツラをかぶって話していた、でも今の私はカツラなしで話せます!」って宣言するために。そして、私が大好きな峰不二子の「躓いたのは誰かのせいかもしれないけど、立ち上がらないのは誰のせいでもないわ」という言葉を引用して、スピーチしました。

――素晴らしいですね!

今はChange/meのピラティス講師を担当しています。ハナさんを追いかけて毎回イベントに顔を出していたので、次第に仲良くさせていただけるようになり、結果的にピラティスの講師としてChange/meと関わるご縁をいただきました。

そしてありがたいことに、私を応援し続けてくださった方がたくさんいます。特にお世話になったのは、岸野まきさんです。私の活動を自身のSNSにアップしてくださったり、レッスンを受けてくださったり、お友達に勧めてくださったり。まきさんのおかげで今があります。感謝しています!

Change/me講師を始めた今、イメージコンサルタント講師の川口きよのさんやへアメイク担当の飯塚ユカさんなど、女性を輝かせる活動をしている素晴らしい方々との交流が生まれています。こういった出会いが本当に嬉しくありがたいです。

一歩を踏み出せない女性たちの背中を押したい

――これからはどんな活動をしていきたいですか。

現在のレッスン活動に加えて、同業者向けの勉強会をしていきたいです。ヨガ講師の野口あかねさんと、ヨガ・ピラティスのインストラクター向けの合同イベントを構想していて、北原さんにも登壇してもらいたいと話しているところなんです。

――最後に、ピラティス事業を通してどんな未来を作っていきたいか教えてください。

「自分なんかが……」と自信をなくしている女性たちの背中を押していきたいです。「人はいつでも変われる」と、身をもって体験したからこそ確信しています。体が変われば思考が前向きになり、その先には自分らしく笑える「幸せ」が必ず待っています。かつての私のように自信をなくしている人が一歩踏み出し、幸せを更新していける。そんな変化のきっかけを、ピラティスを通して届けていきたいです。 

◆骨格改善ピラティス講師|下川千里

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取材を終えて

取材で印象に残ったのは、下川さんの「諦めない力」です。かつては自分に自信が持てなかったそうですが、いまの姿からは想像もできません。鍛え上げられた背中だけでなく、表情からも自信がにじみ出ていて、人はこんなにも変われるのだと驚きました。 

「変わりたいけど、どうせ無理」と諦めてしまうのはもったいない。自ら壁を突破してきた下川さんだからこそ、同じように悩む人たちの力強い味方になれると感じています。 

(記事制作:ひとひら企画/インタビュアー:渡辺まりこ、人生の軌跡グラフ制作:Emodea・相場綾香)

※掲載情報は2026年4月現在のものです。最新情報は公式サイト等をご確認ください。